便利屋仲間と情報交換しませんか?

便利屋コミュニティ

「便利屋って、副業でもできますか?」

 

最近、いろいろな方から受ける質問です。質問してきた方が会社経営者または個人事業主のときは、「できますよ。事業拡大として精力的に取り組んで、年商1億を超えた企業もあります」と、お答えしています。

 

質問してきた方が会社員の場合は、「無理です。便利屋の世界は競争相手も多く、そんなに甘くはありません」。そうお答えしています。

 

なぜ便利屋はサラリーマンの副業に向かないのでしょうか。

 

便利屋がサラリーマンの副業に向かない4つの理由

便利屋がサラリーマンの副業に向かない理由

  1. 就業中、お客さまからの電話に対応することが不可能である
  2. 緊急の仕事が受けられない
  3. 数日かかる大きな仕事が受けられない
  4. 集客に時間がかかり、モチベーションの維持が難しい

 

就業中、お客さまからの電話に対応することが不可能である

お客さまから仕事の依頼やお問い合わせが来るのは、いつも突然です。お客さまが「困った!どうしよう…」と思って、どこにも相談する相手がいないときに便利屋の電話が鳴るのです。便利屋は、その電話の向こうの方の悩みに即回答するのが使命です。

 

しかし便利屋の電話が鳴るのはほとんど日中で、会社員の皆さんが仕事をしている時間です。会社で仕事をしている最中、元気に便利屋の屋号を名乗って電話対応できるかといえば、それは不可能です。

 

多くの会社が就業規則のガイドラインとしている、厚生労働省の『モデル就業規則』の第11条には、「勤務中は職務に専念し、正当な理由なく勤務場所を離れないこと。」と明記されているからです。

 

また、会社によっては副業自体を禁止している場合もありますので、副業を始めるときは会社の就業規則をよく確認してからの方が良いでしょう。

 

厚生労働省の『モデル就業規則』の中から『副業禁止』を削除する方向で政府は動いていますが、だからといって『副業解禁』が一気に進むと考えるのも早計かと思います。

 

 

緊急の仕事が受けられない

「トイレが詰まった!」、「窓ガラスが割れた」など、便利屋には緊急対応が必要な仕事もいくつかあります。便利屋の電話が鳴るとき、電話の向こうの相手は「即 問題解決したい!」と思っていることも多いのです。

 

もしサラリーマンの副業として便利屋をやっていたとしたら、こういった緊急の仕事に対応することは不可能です。

 

お客さまが困っているとき親身にすぐ対応するからこそ、お客さまの心をつかみ、リピーターになっていただけるのです。緊急の仕事を断ってしまったら、二度と依頼が来ないと思ってください。

 

 

数日かかる大きな仕事が受けられない

便利屋の仕事の中には、空き家になってしまった家の片付け、大きな団地の草刈りなど、一日で終わらない仕事もあります。

 

そういった大きな仕事が1件入ると数十万の売り上げになりますが、会社員の週末起業の場合、こういった手間と時間がかかる大きな仕事は対応が難しくなるでしょう。大きな収入源になる仕事が受けられないのであれば、結果的に売り上げを伸ばすことが困難になってきます。

 

 

集客に時間がかかりモチベーションの維持が難しい

便利屋を始めれば『何もしなくとも すぐに仕事の依頼があるか』というと、そう甘くはありません。まずはチラシをまき、お店の存在を知ってもらわなければなりません。

 

通常、広告代理店が作成したチラシの反応率は、1,500〜2,000枚に1件といわれています。しかもこれは定期的に何度もチラシをポスティングした場合の反応率で、認知されるまではもっと低いです。

 

便利屋を本業でやっている人であれば、最初に集中的にポスティングができるので、3カ月後には月商100万円を超えていくことも可能ですが、週末のみのポスティングであるならば、1年たっても仕事が数件という状態になってしまう可能性もあります。

 

チラシをポスティングすれども仕事の依頼が来ない。こんな状態が続いたとしたら、ほとんどの人にとって、「便利屋を続けよう!」というモチベーションを維持することは、難しいのではないでしょうか。

 

以上が、便利屋がサラリーマンの副業に向かない理由です。

 

もしあなたが現在会社員で、将来、独立して便利屋を開業したいと考えているならば、いきなり副業としてスタートするよりも、週末に便利屋でアルバイトすることから始めてはいかがでしょうか。

 

その方が確実に収入になりますし、便利屋の仕事を覚えることができるというメリットもあります。

便利屋を副業にして成功できる人とは?

副業としての便利屋開業。では、どんな人がそれを成功させているのでしょうか。

 

成功者のほとんどの方が会社経営者、または個人事業主です。便利屋という仕事は事業拡大ととても相性が良く、ホームセンター、ガソリンスタンド、コンビニなどが便利屋を開業して成功している例が、数多くあります。

 

それでは、なぜ彼らが便利屋を事業拡大の手段として選び、そして成功させることができたのでしょうか。それには主に4つの理由があると考えます。

 

  1. 便利屋は少額の開業資金で始めることができる
  2. 便利屋は特別な資格や技術を必要としない仕事が多い
  3. 複数の事業での相乗効果がある
  4. 便利屋で成功するために必要な資質

 

便利屋は少額の開業資金で始めることができる

フランチャイズに加入して便利屋を始めようとすれば、開業資金に数百万円が必要になりますが、個人で便利屋開業を考えているならば、初期投資15,000円〜始めることができます。

 

便利屋開業にあたり絶対に必要なことは、チラシを作り、ポスティングすることです。

 

広告代理店にチラシ制作を依頼すると経費がかかり、かつ反応率も1,500〜2,000枚に1件と良くないのですが、私のセミナーでは、反応率が通常のチラシの3倍くらいあるチラシ・テンプレートをプレゼントしています。それをコピーしてチラシを自作すれば、15,000円ほどで1万枚のチラシを作ることができます。

 

開業時、次に必要なものは車と携帯電話です。

 

車がなくても開業はできますが、車は絶対持っていた方が良いです。ただし新車である必要はありません。開業時、私は中古の車検付き軽バンを15万円で購入しました。

 

便利屋の仕事の中には、草刈りなど道具が必要なものもありますが、それは仕事の依頼を受けてからホームセンターに走っても間に合います。

 

便利屋の開業時に最低限必要になる経費は、チラシ代。あった方が良いのは車、携帯電話と考えてください。道具はあとからでも大丈夫です。

 

 

便利屋は特別な資格や技術を必要としない仕事が多い

便利屋の仕事の中には、廃棄物処理や古物の売買など、資格が必要な仕事もありますが、ほとんどは特別な資格無しでできる仕事です。

 

開業当初は難しいと感じる『エアコンの取り付け、取り外し』なども、何度も繰り返すうちに簡単にできるようになります。

 

極端にいえば、誰もが『名乗ればすぐ始められる仕事』でもあります。逆にいうと参入障壁が低い分、ライバルが多い仕事でもあります。

 

便利屋で成功するために必要なことはものすごく高度な技術や知識ではなく、お客さまに選ばれるために日々工夫する知恵や努力です。

 

経営者や個人事業主のように事業を軌道に乗せたことのある人であれば、その力は十分に持っているはずです。ライバルが多い故に、さらにその力を磨いていく必要はありますが、事業の拡大を考えた際、参入しやすい業種であるといえます。

 

 

複数の事業での相乗効果がある

ここ10年の間で、ホームセンター、ガソリンスタンド、コンビニなどが、便利屋を経営するケースが増えています。地域のお客さまのハートをガッチリつかんでいるお店にとって、便利屋を副業にすることは、他の方たちよりも短い時間で成功できる可能性があります。

 

なぜかというと、もうすでに地域の中での知名度や信頼があるからです。

 

便利屋というのは人の家の中に入ってする仕事が多いため、仕事を依頼する際にお客さまの心の中には、「信頼できる人にしか仕事をお願いしたくない。信頼できる人しか家に入れたくない」という心理が働きます。

 

全く見識のない便利屋よりも、いつも行っているガソリンスタンドの便利屋さんに仕事を依頼したいと思うのが自然です。すでに信頼関係のある人に仕事を依頼する方が、安心できるのです。

 

そういった意味で、地域ですでに基盤のあるお店は便利屋を開業するにあたり、かなりのアドバンテージを持っていることになります。

 

少し具体的な例を挙げると、たとえば下記のような業種です。

地域密着で、既存客がいる

小売店(青果店、鮮魚店、精肉店、コンビニなど)、ガソリンスタンド、クリーニング店、飲食店、自動車整備業など

 

技術力もあり、工具類もある

工務店、内装業、外装業、電器店、水道業、清掃業など

 

地域ブランド力

ホームセンター、スーパーマーケット、ドラッグストアなど

 

関連業務

不動産屋、産廃業、介護関連など

 

上記のような店舗は、今のお客さまに「便利屋を始めました」とお伝えするだけで、ある程度の仕事が入ってきますので、開業時の営業は比較的に楽であると思います。

 

そして、もともとお店のお客さまだった方が便利屋のお客さまになったり、便利屋のお客さまが本業の方のお客さまになったりして、両方が相乗効果で事業が発展していく可能性があるのです。

 

 

便利屋で成功するために必要な資質

こんな話をすると、「店舗でなければ便利屋は難しいのか」とおっしゃる方もいらっしゃいますが、そういうことではありません。あくまでも店舗の方が開業時のスタートダッシュが有利だという話です。

 

たとえば店舗を持っていなくとも、資質として『今までの経験が便利屋の役に立つ』という業種の方もいらっしゃいます。ちょっと意外な例を挙げると、アフィリエイターやセドラーとして成功している方です。

 

アフィリエイトやセドリで成功するためには、かなりの知力や工夫、地味な努力をコツコツ積み上げる必要があります。これらは便利屋で成功するために必要な資質でもあります。そしてなかなか得難い才能です。

 

アフィリエイトやセドリは、仕事の内容では便利屋と全く接点がないのですが、実は成功のために必要な資質はほぼ同じなのです。

 

またネットを介しての仕事はなかなかお客さまの顔が見えづらく、手応えが感じにくいこともありますが、そういう方にとって人と接する便利屋の仕事は新鮮で、本業のエネルギーになることも多いようです。

 

便利屋の仕事で何が一番嬉しいかというと、「ありがとう!助かったよ」、そう感謝されてお金を受け取れることです。人の役に立っているという実感が、いつも共にあるのです。これが心に充実感を与え、本業の励みにもなっていくのです。

 

仕事内容よりも「人の役に立つことに喜びを感じる」という人にとっては、便利屋はやりがいのある副業です。

 

以上が、私の20年の便利屋経験から見た『便利屋で成功できる人』、『成功できない人』です。しかしながら「パターンに当てはめるのはなかなか難しい」という方も実際にはいらっしゃいますので、「便利屋の仕事に興味がある」「どうしても便利屋を開業したい」とお考えの方は、気軽にお問い合わせください。お力になれれば幸いです。

便利屋コミュニティ